「ねりま九条の会 発足一周年記念の集い(1)-松元ヒロ」
人間らしく デモ?
ねりま九条の会 発足一周年記念−平和・憲法をまもり、はぐくむ練馬1500人のつどい(1)・・松元ヒロ
http://www6.ocn.ne.jp/~neri-9jo/
<松元ヒロさん>
6/16のこの集会は頭の片隅には入っていたのだが、西口のT場さんのメールで改めて思い出した。
日比谷野音の国労支援の集会とダブったが、今回はそちらをキャンセル。
澤地久枝、松元ヒロ という大変魅力的なメンバーがでるこの集会、見逃すわけにはいかない。
澤地さん、病身でありながら命を賭けて全国に出向き、話をされる澤地さんの講演にはいつも身が引き締まる思いがする。聞くたびに、自分は何をやっているのだろうか、と心苦しくなる・・。 でも、明るく前向きに揺るがない気持ちを出される彼女をみているとほんとうに励まされる。 大好きな人だ。
松元ヒロさん、素晴らしいと聞いたものの実はまだ見たことがない。最近、みやぎの飲み友、”れいまま”がなんと仙台の集会で共演したという。それをきいて”是非公演を見なければ・・”と思っていた矢先だった。
ねりまの九条の会の人たちが一年かけて準備したというこのイベント、大ホールが一杯になり、階段に座る人、ロビーにいる人を含め1750人が参加し、大成功だった。23区レベルでこんなに集まるのはすごいと思う。
プログラム
・オープニング: 古今流雅太鼓
・開会挨拶: 篠原一 (東大名誉教授)
・活動報告:大柳事務局長
・コント「憲法くん」 松元ヒロ
休憩
・記念講演:「人とひとが築く砦」澤地久枝(作家、九条の会呼びかけ人)
・閉会挨拶:本尾良 (市川房枝記念館理事長)
古今流雅太鼓、桐の胴の太鼓は大変珍しいのだそうだ。
篠原先生
「・・・最近、25年前の「消せない記憶」という軍医の中国における生体実験を告白した本をよみかえしたんですが、私が驚いたのは、罪を反省し告白されている勇気ある方なんですが、五年たって人民解放軍に捕まって刑を受けて、其のときまで全然罪の意識が無かったというんですね。その後、全国行脚をして、昔実験に参加した看護婦にあうんですが、彼女らは全然やったことを忘れている、戦争というのはそういう感覚を鈍らせて、非常識が常識になってしまう、そういうものなんです。
あらゆる機会を通じて戦争をきちんと伝えていく、それ以外に九条改憲を阻止する道は無い、そういうふうに思っています。・・・」
大柳事務局長
「・・・星の数ほど九条の会をつくろうという呼びかけに答えて、あるご夫婦は”先ず私たちが星になろう”とチラシと呼びかけをもって1軒1軒訪ねられたそうです。23人の方が入会されました。そして今は一緒に回ってくれる方が出てきたと報告されています。
練馬区内で19の九条の会ができていて、まだ増えるでしょう。今後の事として、連名アピールポスターを練馬じゅうに張り巡らそうと考えています。・・」
8月までに1000名を目標とするという。
松元ヒロさん
いよいよ登場。 聞くとか楽しむとかいうより、「体験した」というのがピッタリだった。 いやー凄い、一気に引き込まれた。満場が爆笑の渦。
それでいて、憲法学者の講演を100回聞くより判り易く憲法のことがスーと頭に入ってくる。 憲法と法律の違い、平和主義のこと・・。
こんなに判りやすいのははじめて。
「憲法は法律の親玉だと思ってたんですよ。違うんですってね。法律ってのは私たちを縛るんですよ。ところが憲法は国を縛るんですってね。
・・今は、私たち主権者が一番えらいんですよ。私たち仕事で忙しいでしょ、代わりに国会に出ている代議士、国を動かす人たちに言ってるのが憲法なんですね。
忙しいから一番大事なことだけいっとくぞ。
もう二度と戦争するなよ、いいな。
それから、お金が無くて困ってる人、体が不自由で困ってる人、そういう人たちに俺たち忙しくって一軒一軒配ってるわけにはいかないから、それを全部国でやるんだぞ、そうやって保証するんだぞ、
そういうことが憲法に書いてあるんですね。だから憲法はわたしたちから国に言っていることなんです。
義務なんか入れる必要は無いんですよ。・・」
桃太郎、これも出色。
「・・・桃太郎、色んな立場があるんです。桃太郎の立場から見たら、桃太郎は確かに日本一です。
だけど、鬼の立場もあるんです。鬼はただ鬼が島にいただけなんです。
そこに桃太郎が何の宣戦布告もしないで攻めていったんです。
こういうの普通は「侵略」と呼んでます。
・・・雉と猿と犬をつれて其の三匹に命がけの仕事をさせた。
其の報酬がきびだんご一つです。こういうの不当労働行為と読んでます。・・・」
圧巻はラストの
コント「憲法くん」。
「・・私はもういなくなっていいんでしょうか?そんなに使ってもらえましたか?
59年前を思い出してください。はじめて庶民の、自分たちの子供が出来たんだって・・。
私の魂は憲法の前文にかかれています。 確かこうはじまっていますよね・・・。」
一気に前文を読み上げるのを聞いていたら、ほんとうに憲法の素晴らしさが実感できた。
「・・私はこの59年間唯の一度も戦争という名で他の国の人を殺したことがない。その事を誇りに思います。でも、私をどうするかは皆さんが決めることです。それでは私を今日の皆さんに託しましたよ。」
直後の講演で澤地さんは松元ヒロさんのことをこう評された。
「状況はずいぶん悪くなっているけれども、悪くなればなったで、松元ヒロさんのような人が出てくるじゃありませんか。私はあの人の話を初めて聞いたときにね、彼は笑わせているけれども、ずいぶん怖い目に会ってあの仕事は勇気のいることだろうなって思いました。この国にはタブーがあります。厳然としたタブーがあるんですよ。・・・」
(2)につづく

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