今日は本会議最終日。
議案や議員提案意見書などについても議決です。
■イラク・北朝鮮問題意見書
イラク派遣撤退意見書は残念ながら否決されました。
北朝鮮への経済制裁意見書は、賛成多数で採択。
われわれ「無所属連合」の保守革新連合一派5名は反対しました。
北朝鮮に対しては皆さんと同様に怒りを強くするものだが、「経済制裁」はむしろ独裁体制を強化、そして密輸、ブラックマーケットや暴力を拡大、市民の抵抗の力も奪ってしまう危険があることが、これまでイラク、アフガニスタン、旧ユーゴセルビアなどに対しておこなわれた経済制裁などの結果からも明らかである、ということなどが理由です。
また、私たちの会派の保守系の長老議員は、「北朝鮮の言っていることは信用できない」「政府の弱腰外交は許せない」と怒りをあらわにしつつ、しかし自身が戦争を体験し兵士として戦い、つぶさに戦争そのものを見てきた体験から、「しかし経済制裁などとんでもない」と断言しています。
■「三位一体改革」と農業問題意見書−「おっしゃる通り!?」
前回、「オイオイ議会はそんな矛盾がまかり通るのか」で報告した意見書が、新潟市議会の良識を疑われる形でなんと賛成多数で可決してしまいました。
僕は反対討論。
意見書は、農業関連国家補助負担金制度は必要不可欠、今まで通り、削ってくれるな、というものです。
しかし保守系を中心とする議会多数派(一部革新系会派含む)は、その補助負担金を削減する三位一体改革地方案を、先の9月議会でもろてをあげて賛成した経緯があります。
今回の意見書の内容は細かいところまで見ると、農水省案ほとんどそのままであり、地方案と対立する考えです。
9月議会で「地方案を断固支持」としながら、今回はそれと鋭く対立する農水省案に「賛成」という、何がなんだかわからない矛盾だらけのもの。しかも、地方案を強力に推し進めている地方6団体のひとつである「全国市議会議長会」で要職を務める新潟市の議長を擁する会派の議員の皆さんが、これを積極的に提案・支持しているのです。
僕はこれを「全く理解に苦しむ、支離滅裂」と痛烈に批判。議場ではあちこちで「その通り」の声や、御自分の態度が気恥ずかしい想いからか、失笑が漏れていました。
「地方案を断固推進する立場の議長もこれじゃあ複雑な思いでしょう」とユーモアや皮肉も各所にまじえ、鋭くこてんぱんに批判している割には意見書賛成の立場の皆さんからもウケていました。
さらに、農業関連補助金のうち、無駄で画一的な基盤整備事業も湯水のようにおこなわれ、農家の自己負担も大きく、むしろ単なるゼネコン事業と化し農業の自立を阻んでいる要素も強く、無批判的に「今まで通り補助金削らずに」という意見書は、農業自立の観点からも賛成できない、と訴えました。
終わった後は、意見書に賛成してしまった議員も「わかりやすかった。」と好評(現在、議会運営委員会という『議会運営シナリオ調整』機関が法制化されてしまい、事前に申し出た賛否の態度を本会議場で変える事は困難なのです)。提案議員らも「中山さんにあんなに理路整然と言われたらまいっちゃうなあ」
仲良くしている先輩議員らも「いやおっしゃる通り。こてんぱんにやられました」と頭をかいておられました。
「賛成してまずかったなあ」という感じの議員もいっぱい。地方案と対立してしまうのだから、国のプロパガンダに利用される可能性も高く、事の重大性にやっと気づいているということかな。
てなわけで、採決は数の論理で負けたけど、雰囲気としては完全に一本取った、って感じです。

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