柏崎原発の再稼働の是非を問う県民投票条例が県民の直接請求によって県議会に提出、昨日から審議に入っています。
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泉田知事はこれに先立ち、条例の請求原案に対しいくつか意見を述べています。
本日、これを審議する特別委員会が開かれており、午前中傍聴しました。
知事の意見については多岐にわたっており、的を得たものもあれば、僕から考えて「そりゃあちょっとやりすぎ」と思わざるを得ないような点もありますが、それはまたあらためてコメントしたいと思います。
さて、今日の質疑の中で民主党の県議が「知事が挙げたいくつもの課題をこのわずかな審議期間(3日間で、明日には採決)で議論しろと言っても困難」と指摘していました。しかしこれはあきらかな的外れ。審議期間を決めたのは議会本人です。市民団体はもともと熟議とそのための十分な期間を議会に求めていたのです。足りなければ別途議決して期間を延長するべきではないですか。
さらに自民党県議からも、思わずツッコミたくなる発言が出ました。
「原発に対する多様な意見、例えば自分の友人でも、(放射能の影響を心配する)子どもを持つ親であり、同時にビジネスマンでもあるような人たちもいる。原発をどうするかと言っても難しいものがある」(以上正確な記録ではなく、記憶に基づく記載)「そうした複雑な思いや多様な意見を、稼働させるかさせないかという二者択一で決めてしまうのはいかがのものか」
というようなものです。
一見ごもっとも(知事の言う二者択一批判は、もう少し別の観点)。
しかし自民党さん、あなたたちは「どの選挙区からも一人しか政治家を選出しない」小選挙区制度で多様な意見を切り捨てて相対多数で議席を獲得して「これが民意」だと言ってはばからない政党ではないのか。少なくともその制度の実現・推進した張本人のひとつ。
原発問題だけでも「多様」なら、地域や国家の行く末を議論する意見はもっと多様。あなたたちの論理で言うならば、県民投票の問題点をあげつらうのではなく、小選挙区制度の廃止と改革に向けただちに議論を進めるべきでしょうね。
それから、今日の答弁で印象的だったこと。
知事は「(意見で述べたいくつかの課題を)修正のうえ、住民投票は実施すべき」との立場をあらためて明言。「課題については、方向性さえ合意していただければ、(修正のための案としての)条文は準備しているのでアドバイス・協力させていただく」という旨の発言(ちょっと驚いた)でした。

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