普段もあまり気にしてはいないけど、それでも、平田村のように環境放射能の値が低いフィールドだと、安心して歩けます。
今日の段階で、福島市県北保健福祉事務所東側駐車場で1.40μSv/h、平田村役場で0.19μSv/h。現時点では空から降ってくる放射能でなくて地面に沈着している放射能にサーベイメーターが反応していると思われます。なので、平田村はいかに汚染度が低いかがわかります。
5月25日、初めて蓬田岳に登り、稜線においてブナ林の存在を確認できたわけですが、本当に自然度が高い山であることを実感いたしました。
稜線は意外と狭く、両側は急な斜面、場所によっては花崗岩の崖。それでも豊かな林分で、ブナを中心に、ミズナラ、イヌシデやアカシデ、カエデ類の樹冠で覆われています。
稜線歩きは、新緑の木漏れ日を浴びて、爽やかな空気の中、とても快適でした。
そして、下山時にも、大きな発見があったのです。
稜線にも、ミズナラの木立が多く見られました。
場所によってはブナと混在もしています。
ようやく蓬田岳の頂上にたどりつきました。
ここの貴船神社に参拝して、ひらた中央病院に入院しているばあちゃんの平癒祈願をいたしました。
頂上でもトウゴクミツバツツジの花が満開でした。
頂上にはテレビ局の電波塔が立っています。
地デジ化の鉄塔もあるのでしょうか?
ここが本当の頂上。
一等三角点です。記念にタッチしてきました。
ここまで標高を計測して三角点を持ってきた昔の人は偉いと思いました。
トランシットと箱尺を手に測量しながら登ってきたのですね。
蓬田岳「点」の記です。
三角測量、、、僕も昔は閉合トラバース測量とかやったことあるけど、最後に角度が合わなくて苦労したことを覚えています。山のふもとの基準点から山の上まで開放トラバースで基準点を移動したこともあったけど、、もうできないな〜。
頂上から、須賀川の銭神方面を眺めました。
僕が独身の頃に仕事をした場所です。
銭神地区では一ヶ月ばかり仕事をしました。
懐かしいです〜。
須賀川市の東に聳える東山、以前、ゴジラの電飾で有名になった山ですが、蓬田岳から眺めると低く見えますね。
下山を始めました。
登りの登山道とは別の、ジュピアランドに直接つながる登山道を下山しました。
こちらの斜面もブナ林に覆われています。
ブナの古木と木漏れ日。
急な北斜面のブナ林。
美しいブナ林です。
ヒトツバカエデです。
花が咲き始めています。
ブナの樹肌。
ほんとうに豊かなブナ林です。
貴重な蓬田岳のブナ林は、これから先、末永く保存したいですね。
ブナ林帯からミズナラ林帯に移りました。
これも、以前に推定した300年〜400年前の蓬田岳森林植生と一致いたしました。
蓬田岳の中腹以下の斜面は、花崗岩の大きな岩がごろごろして、不安定な地形となっています。
びっくりしました。
フサザクラが自生していました。
葉の特徴は、まさにフサザクラそのものです。
昭和57年に実施した須賀川市銭神G遺跡・H遺跡出土木炭樹種同定によってもフサザクラが検出されていましたが、まさにそのとおり、蓬田岳にフサザクラが生き残っていました。
このフサザクラと出会えたことは、ブナ林との出会いも含めて、この日の最大の収穫でした〜♪♪♪
フサザクラは、浜通りの渓谷にはごく普通に繁茂していますが、中通りになると極端に少なくなります。
蓬田岳のフサザクラは、浜通りの植生の影響だと思います。
これで、もう帰ってもいいと思うくらい、嬉しくなりました。
美しいシダと出会えました。
何というシダでしょう?
下山路は、途中からいきなり整備された木製の階段となってしまいました。
ここを登山路に選ばなくてよかったと思いました。
これだけ高くて急な斜面に木製の階段を付けています。
楽と言えば楽だけど、いきなり観光コースのようになってしまいました〜。
そろそろ山麓部です。
斜面にジンバイソウの対生する葉がありました。
アカネスミレが咲いていました。
何とかツクバネウツギの花。
「何とか」が何だったか、ど忘れいたしました〜。
下山口のジュピアランドひらたに到着いたしました。
相変わらず芝桜が咲き誇っています。
駐車場に到着して、今登ってきた蓬田岳を振り返りました。
登りはきつかったけど、稜線のブナ林の新緑が爽やかで、フサザクラとも出会うことができたし、素敵な登山でした。
とても収穫がありました。
今度は、別のコースから登ってみたいと思いました。