亀岡文殊様を参拝してから、背後に聳える文殊山に登頂しました。
正確には、
まほろばの里霊山トレッキング、
羽山権現・修験道コースなので、
登山というよりは、登拝と言った方が正しいかもしれません。
修験道コースと書いてあるから、どんな登山道なのだろう、鎖場まであるのかしら?
そう思って登りました。
勾配は比較的急でしたが、それなりに楽しんで登れました。
「まほろばの里」
そうなのですね、高畠町はまほろばの里だったのです。
縄文時代草創期の洞窟遺跡もたくさんあるし、いろんな史跡があって、歴史好きにはたまらないエリア。
米沢もそうですが、置賜地方は歴史的遺産の宝庫ですね。
そして、今回文殊山に登って、歴史性だけではなく、自然の宝庫であることも分かりました。
それでは、簡単ですが、文殊山登拝の記をご紹介したいと思います。
4月21日の写真ですが、
亀岡文殊様の背後に聳える文殊山522mのピラミダルな山容。
この日はまだ新緑になっていませんでした。
そして5月19日、すなわち、この間の土曜日の文殊山。
すっかり新緑に覆われていました。
話を聞いたら、この日の午前中、山形東高校の山岳部員諸君がインターハイ山岳競技のトレーニングで登ったとか。
文殊山は高校山岳部のトレーニングコースにもなっているのですね。
ますます魅力を感じてしまいました♪
文殊山登拝コースの地図です。
今回は、羽山権現修験道コースを登りました。
登拝コース出発地点の近くに、石仏様が並んでおられました。
お地蔵様もおられ、石仏様はそれぞれに柔和な表情をされておられました。
石仏様を拝んで、
いよいよ登拝を始めます。
登拝路は新緑におおわれ、
カエデの若葉が眩しく輝いていました。
修験道コースを歩き始めたら、
何と、一面にイワカガミの花が咲き乱れていました!!!
びっくりしました〜♪
高山植物のイワカガミを文殊山の登拝路で見ることができるなんて!!!
鬼面山や浄土平あたりに登って目にすることができるイワカガミ、
文殊山の山麓で見ることが出来る〜???
待てよ!
ようく見るとイワカガミの葉が大きい。
どこかで見たことがある!!!
そうだ、平成20年5月の福島県植物研究会の西会津町安座地区で開催された観察会で見たことがある!!
あのとき、確か、オオイワカガミと教わった。
このイワカガミは、間違いなくオオイワカガミですね。
4年ぶりに目にしたオオイワカガミの花、
やはり、こちらに来ると、日本海側の植生なのですね〜
オオイワカガミの花もイワカガミの花と同じように可愛らしく美しいです。
でも、オオイワカガミの花と出会えるなんて、ラッキーです♪
オオイワカガミの群落近くに石の祠が祀られていました。
修験者が祀った祠でしょうか。
木製のメンズ・シンボルが祀られております。
道祖神信仰と関係があるのでしょうか?
おそらく、メンズ・シンボルが祀られた祠から上が羽山権現の領域なのかもしれませんね。
その昔は、ここから上は女人禁制だった時代があるかもしれません。
登拝路をしばらく登ると、オオイワカガミの白花と出会えました。
イワカガミまたはオオイワカガミの花で、白花を見たのは初めてです。
突然変異のアルビノ種なのでしょうか?
それにしても清楚で美しい花ですね。
エゾユズリハがあちこちに自生しています。
多雪地帯の常緑低木、もともとはこのあたりにブナ林が広がっていたかもしれない、潜在自然植生の証。
レンゲツツジが綺麗に咲いていました。
そうだよね〜、
考えたら、先週、米沢市の斜平山に登ったときもレンゲツツジが咲いていた。
もう、そんな季節なのですね。
レンゲツツジと言えば、高畠町と福島市の境の鳩峰峠から龍ケ岳に登るコースでも6月初旬にはレンゲツツジが咲き乱れていました。懐かしいな〜♪
うわっ!!!
ここにもオオイワカガミが綺麗に咲いています〜♪♪
今回は、花の観察に恵まれた登拝となりました。
比較的急な登りを登拝したので、汗だらだら〜
中腹で一休み、
置賜地方の平野が一望できました♪
頂上ちかくのコース、
新緑の森の中を登ります。
胎内潜り跡の標識が、
昔の修験者が潜った岩間の跡ですね。
露出した岩肌と新緑が似合う登拝路を、滑落しないように足元に注意しながら慎重に登ります。
そして、文殊山の稜線に到達いたしました。
右手に曲がれば愛宕山山頂、
そして左手に曲がれば羽山権現が祀られている文殊山山頂522mです。
今回は、羽山権現を目指しました。
こちらが山頂の羽山権現です。
無事登頂できまして、参拝いたしました。
ところで、羽山権現と愛宕山、そう言えば、米沢市斜平山でも羽山権現と愛宕山が並んでいたし、、、
置賜地方では羽山権現と愛宕神社を連山として祀る信仰があるのでしょうか?
中世または近世の信仰史としても興味があります。
羽山権現の近くにマルバアオダモの白い花が咲いていました。
文殊山山頂の羽山権現は、このように高い杉木立に囲まれています。
この杉木立は、麓からも眺めることができます。
山頂で休憩して、下山を始めました。
登りの時には気づきませんでしたが、
登拝路のそばにイワナシが自生していました。
すでに花期は過ぎています。
「風穴」と書かれた標識。
岩の隙間に手をかざしてみましたが、冷風を感じることはありませんでした。
でも、文殊山の斜面部は崖錐性礫堆積で覆われ、風穴があってもおかしくはないと思います。
わぁ!!!
キバナツクバネウツギの花が咲いていました〜♪
この花と出会えるなんて、やはり6月の龍ケ岳以来です〜
嬉しくなりました。
登りがきついコースは、
下りもきつい〜
滑落しないように注意して、
やはり中腹で一休みしました。
水が張られた水田が広がる置賜の平野がとてものどかに感じました。
ここまで来ると空間放射線量の心配もいらないし、
そして、愛宕山の姿。
今度は、文殊山から愛宕山にかけての尾根を縦走してみよう!!!
楽しみ尽きないコースです。
それにしても、
先週は米沢斜平山に登り、今週は高畠文殊山、
連続して置賜の山に登りました。
次はどこに登ろうか?
地図を見ながら想像をたくましくしている今日この頃です。