今から
9年前のきょう、
2月22日は私達夫婦が初めて
「媒酌人」を務めさせていただいた日である。いとこの
K君とフィアンセ
A子さんから
仲人を頼まれ、いわゆる
「頼まれ仲人」ではあったが、引き受けさせてもらったものである。
その日は、まれに見る
大雪で、
交通機関が完全に麻痺状態であった。
会津若松市にある
東山温泉の
「ホテルT」で挙式はとり行われたが、
結婚披露宴に間に合わない遠方からの招待客もたくさんいた。
空席も目立ったが、それでも招待客は
150人以上いた記憶がある。同じく行われるはずだった
隣の会場は、
媒酌人が到着しないということで式を中止にしたらしい。何も
仲人がいなくても披露宴は進行できるはずなのだが。
神前での
結婚の儀などすべてが
初体験。
新郎新婦も当然緊張しているだろうが、いくら
図太い筆者でも、やはり朝から
緊張は続くものである。まさに
心労心負である。
一連の儀式が終わって、いよいよ結婚披露宴。媒酌人の仕事は当然
「媒酌人挨拶」だけで他には何も見当たらない。これは前もって十分に
リハーサルも兼ねて
練習はしてきてあるので問題はないはず。一方媒酌人の
「ご内室」(
女房にあたるわけだが)といえば、ただ
「ひな壇」に座っているだけと言ったら失礼か?随分と
楽な任務である。
媒酌人挨拶は
リハーサルで
約7分でまとめておいた。しかし、
本番では後に
ビデオを見させてもらって分かったのだが、
6分35秒であった。女房に聞いたら
「話し方が確かに早かった」らしい。決して話そうとしたことが漏れてしまっていたわけではない。予定しておいたことは
全部話すことができたうえ、当日気づいたことも
追加することができたので、自分としては
満足な出来であった。
緊張するとやや早口になるといわれているが、実際そのとおりの結果が出たわけだ。
神経が
図太いと言われている我輩もやはり
生身の人間であったのだ。
「挨拶とスカートは短いほうが良い」とよく言われる。しかし、筆者にとっても、新郎新婦に負けず劣らず
晴れの舞台であるから、やや
長めに設定したのだ。もちろん、最初から
原稿を読んでの挨拶は考えていなかったが、招待客を眺めながらの挨拶だったうえ、当然
ギャグも
2、3個ほど入れたので飽きさせない内容だったと思う。前もって女房からは
「仲人挨拶なんだから、オチやダジャレなのいらないから」と
釘を刺されていたので、だいぶ
ギャグは
絞り込んでおいた。
今まで、媒酌人挨拶の外、
首長選や
県議会議員選挙での
応援弁士など数多くの挨拶をする機会があったが、原稿読みの挨拶はやったことがない。なぜなら、原稿を頼っての
棒読みでは
「訴えるものが半減してしまう」という
意識が強いからである。実際、
「LIVE(ライブ:生)」での挨拶のほうが
聞き手の印象に残ると今でも思っている。
本当にいい経験をさせてもらった。
仲人子には
二人の子どもがいる。
我々夫婦は、いわば
「じいちゃん、ばああちゃん」に当る。
現実はというと、筆者、
高齢で現職の
小学校PTA会長である。最近この
ギャップにもだいぶ
慣れてきた。

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