2014/10/14

肩透かしの大型台風・・・台風予測は日本近海の海水温ですべきでは?  エコロジー
 

■ あれ、50年に一度の巨大台風って大した事ないじゃん? ■

台風18号、19号で被害に会われた方や、非難をされた方が読まれていたら申し訳ありませんが、「あれ、たいした事無いのに何でTVで大騒ぎしているの?」と思われた方は多いかと思います。

台風18号・・・最低気圧 935hPa  上陸時気圧 955hPa
台風19号・・・最低気圧 900hPa  上陸時気圧 975hPa

確かに南洋上での中心気圧は低いのですが、上陸時には普通の大型台風の気圧になっています。ちなみに歴代の上陸台風の中心気圧の記録は次の通り。


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ちなみに最低気圧の歴代ランキングは次の通り

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気圧の低さが台風の勢力の全てではありませんが、最低気圧も上陸時気圧も、台風18号も19号も「50年に一度」とか「過去10年で最大」などというキャッチコピーに見合わない台風である事は一目瞭然です。

中心気圧の低さは台風の風力に影響を与えるのですが、台風の被害は強風だけでなく雨の被害も甚大です。

昨年、伊豆大島に多大な被害を及ぼした平成25年台風18号は最低気圧は960hPaと大した事はありませんでしたが、伊豆大島における被害は雨によるものでした。

先週の台風18号も、どちらかと言えば雨による被害が大きかったと思います。

■ 赤道付近の海水温は高いけれど、日本近海の海水温が低い ■

今年の夏はエルニーニョが発生して冷夏になると予測されていましたが、エルニーニョの発生は遅れており、夏の前半は暑い日が続きました。一方、8月後半から涼しくなり、秋雨前線の南下も早まりました。

これは、8月の後半から太平洋高気圧の勢力が衰えた影響で、その結果日本近海の海水温が低くなったと思われます。

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上の図は気象庁が発表した10月初旬の海水表面温度ですが、青で示されている所が平年より低い海域です。日本近海は平年より1度程度、海水表面温度が低い様です。海水面温度が低いと台風へのエネルギーの供給量が減るので、台風の勢力は急速に衰えます。

今年の台風は赤道付近の海水温が高いので、大型に成長しますが、日本付近の海水温が低いので、日本に近付くにつれて勢力が低下します。

■ 昔のオーソドックスな秋台風 ■

2000年に入ってからの年間の上陸台風の数を示します。

2000年  0個
2001年  2個
2002年  3個
2003年  2個
2004年 10個(統計以来最大)
2005年  3個
2006年  2個
2007年  3個
2008年  0個
2009年  1個
2010年  2個
2011年  3個
2012年  2個
2013年  1個
2014年  3個(10月14日現在)

毎年平均で2〜3個程度の台風が上陸していますが、今年は現状で3個が上陸し、さらに増えれば「台風の当たり年」となるのでしょう。

太平洋高気圧の勢力が強い時期は、日本への上陸コースに乗らずに朝鮮半島や中国大陸に新路を取ります。これが典型的な夏台風のコースです。秋になって太平洋高気圧の勢力が弱まると、台風は高気圧の縁をなぞる様に、日本への接近、上陸コースに乗ります。

今年の秋は太平洋高気圧の縁が日本付近に有るので、秋に入ってからの台風は、オーソドックスな「日本上陸コース」を取っている様です。

■ 放射能問題と同じでゼロリスクを求める国民 ■

台風で被害が出るのは毎年の事ですが、昨今の風潮は気象庁の予測や、自治体の防災体制に対する風当たりの強さです。

土砂崩れなどで被害が出ると、「気象庁の予測を上回っている」だとか「避難勧告が出ていなかった」などと文句を言う人が出て来ます。

降水量などは、局地的に短時間で変化するので予測が難しいのですが、被害が出ると「何故予測出来なかったのか!!」と文句を言う人が必ず出て来ます。

昔は観測技術も整備されていなかったので、「天気予報や台風予測はあまり当てにならない」と人々は考えていました。しかし、現在の様にきめ細かな観測網や地域ごとの予報が当たり前になると、「天気は予測出来るもの」という錯覚が人々に生まれます。

確かに観測や予測精度は向上し、降水量などもかなり正確に予測出来る様になりましが、しかし、土砂崩の予測は気象庁の範疇ではありません。

行政は土砂災害危険地域を公表して住民の注意を喚起していますが、どの程度の雨で土砂崩れが起きるかは、予測不可能です。

ですから、私達は最終的には自分の判断で自分の身を守るしか無いのですが、台風の度に非難するのも面倒なので、余程の事が無い限り、非難という選択肢を取りません。

本来、自分の身は自分で守るし無いのですが、ゼロリスクを気象庁や行政に求める姿勢は放射能汚染でゼロリスクを国や東電に要求する姿とダブります。

■ 御嶽山噴火で臆病になっている気象庁? ■

気象庁は先の御嶽山噴火で警戒レベルを引き上げていなかった事を責められ、少し臆病になっているかも知れません。

台風18号、19号は確かに大型の台風ですが、日本近海の海水温を見るに、勢力が低下する事は、ある程度の経験で予測出来たはずです。

少なくとも、気圧を見る限り、台風18号は「50年に一度の台風」などでは無く、有り触れた大型台風だと思います。

■ TVが騒ぎ過ぎ ■

TV局は今回もレポーター達を、わざわざ風の強い現場に立たせて、台風を「盛り上げて」いました。視聴者もバカでは無いので、又かと思いながら、「このレポーター可哀そうに」などと同情しながら画面を眺めます。

まあ、「日本の秋の風物詩」と言えばそれまでですが・・・。

本当はもっと伝えるべきニュースはあるはずですが、本当に都合の悪い事を伝えない事がメディアの仕事なので・・・。

12

2014/10/14  11:59

投稿者:人力
stuff さん

先の台風18号では、隣の市川市で前例の無い800世帯以
上に「非難指示」が発令され、房総の富津市は市全域に
非難勧告を出してしまい慌てて訂正しました。行政が御
嶽山や広島の土砂災害以来、過敏になっている様に感じ
ています。気象庁の予測も少々大げさでした。

ただ、TV局は、仰る通り、台風はネタですね。悪乗りし
てBGMにゴジラのテーマを流さなきゃいいけど・・・。
何故か怪獣も台風も南からやって来ます。

2014/10/14  11:14

投稿者:stuff
マスコミは収入不足でまともな番組つくれず、自社番組
CMで埋めてるくらいですが、災害はリアルタイムに報道
するだけで長い枠消費でき、近年はやたら早い段階から
報道するようになりました。が、枠が長すぎて間を持た
すのに腐心し、だれそれが骨折した、ゴミ箱が倒れた、
だの、ささいなネタを探しまわって大げさに報道するし
かなく、末期状態だと感じています。
ゼロリスク求める一般市民なんか居てないと思います。
主張するのはマスゴミとプロ市民だけに思います(対策
予算目当て)

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