2018/12/8

金利にのみ反応する市場  時事/金融危機
 

■ 米国債金利が低下し、株価が上昇 ■

11月中旬以降の株価下落は一段落した様です。「米中貿易戦争の懸念から」などと報道されていますが、原因は一つしか有りません。金利上昇を警戒していただけ。

結局、FRBのパウエル議長が、金利の上昇は緩やかになるとの見解を示した事で、市場は落ち着きを取り戻し、米国債金利が低下し、株価が上昇しています。

■ 注意すべきは低金利マネーの供給量 ■

FRBは金利上昇に市場か過敏な事を理解していますが、一方で市場が過熱して不安定になる事も好みません。FRBはリーマンショック後に購入した国債が満期を迎えた場合、それに相当した額の国債を購入してバランスシートを維持していましたが、昨年10月より再購入する国債の額を減らし、バランスシートの縮小に転じています。

同様に日銀もステルステーパリングを開始した様で、バランスシートの拡大がピークを越え減少に転じた様に見えます。

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これは市場に供給されるマネーの量が減る事を意味しており、FRBの米国債高級額の減少は、米国債金利を引き上げる形で、金利水準を押し上げています。

■ 「市場との対話」でバブルの延命を図るFRB ■

FRBは市場の反応を伺いつつも着実に金利を上げて来ました。一方で日欧の通貨供給がFRBの利上げを強力にバックアップしていた事は無視できません。

ただ、日銀にしてもECBにしても、緩和マネーの供給には限界が有ります。バランスシートがあまりに膨れ上がると、金利上昇で中央銀行のバランスシートが大きく棄損し、通貨の信用問題が発生するからです。

日欧がいよいよバランスシートの縮小に転じる時期が来た為に、FRBがあまり強気に利上げを継続すると、市場はパニックになるでしょう。そこで、パウエル長官は空気を読んで、利上げペースを緩やかにする可能性を示唆したのでしょう。ここら辺、FRBは実に「市場との対話」が上手い。

■ 注目すべきはFRBのバランスシートの縮小ペース ■

トランプがFRBの利上げを嫌う事も有り、来年の利上げは2回程度になるだろうと市場は予測しています。ただ、一方でFRBが満期国債の再購入額を減らす事でバランスシートを縮小するであろうと市場は予測しているハズです。

短期的には「利上げのスローダウン予測」で株価が回復し、米国債金利が低下していますが、これは長続きしないハズ。日米欧の中央銀行のバランスシートの縮小という、市場が最も恐れる事態が明確になれば、相場は再び下落に転じます。

FRBは「金利水準は均衡点に達した」と発表して利上げ中止で市場を安心させようとするでしょうが、一方でバランスシートの縮小を継続した場合、市場がパニックに陥る事も考えられます。

■ 永遠に膨らむバブルは無い ■

リーマンショック前と後で何が違うかと言えば、バブルの加熱感が違います。日本が大バブルの崩壊を経験した以降に、日銀の異次元緩和でも「加熱感を伴うバブル」が起きなくなった様に、陽気なアメリカ人も、臆病になっています。

一方でデリバティブ市場の規模がリーマンショック前を越えて拡大するなど、市場はバブルを静かに膨らませ続けて来ました。「冷えたバブル」という呼び名が相応しい。

「冷えたバブル」は崩壊しないのか・・・否、崩壊しないバブルなど存在しません。各
中央銀行が永遠にバランスシートを拡大出来ない以上、市場はどこかで変調を来します。



今後の相場は、「下げて上がる」展開となりますが、素人や、運用を余儀なくされるファンドなどのマネーを生贄に捧げながら、徐々にレンジを下げながら、「冷たいバブル」はどこかで終焉を迎える事でしょう。
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2018/12/8  10:41

投稿者:人力
一ブログ読者 さん

米株市場、原油市場ともに過剰に反応していますね。ただ、お金は行き場が無いので、しばらくすると値を戻すでしょう。

私は米株は既にピークアウトしたと見ています。それが明確になった時点で、一気に崩れる。

2018/12/4  22:21

投稿者:一ブログ読者
逆イールド、来ちゃいましたね。
これからどうなるんでしょうか。

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