2011/9/29

放射線測定機を持ち歩く人々・・・あなたが測っているのは「何?」  福島原発事故
 


■ 放射線測定機を持ち歩く人々 ■

ちょっとした「科学ブーム」が起きています。
「放射線測定機」で「ホットスポット」を探すというブームです。

理系の学生や、子供を持つお母さん達が、
公園やドブ、雨樋の下や、はたまた電車の中までを計測しています。

■ 何を計測しているのか知っているのだろうか? ■

線量計を片手に一喜一憂する人達は、
放射線とは何か、
自分達が測定しているのが、放射線なのか
それともノイズとしての電磁波なのか分かっているのでしょうか?

メディアも含め、人々は「放射線の恐怖」と言って大騒ぎしていますが、
一体どのくらいの人が、本を読んだり、ネットで調べたりしているのだろう?

なんだか、現代日本の象徴を見ている様で、
暗澹たる気分になってしまいました。

■ LNT仮説こそを疑うべき ■

「比放射能」という概念があります。
放射性物質は一定の時間で崩壊しながら、放射線を放出して別の元素や同位体へと変わって行きます。この「一定の時間」を「半減期」と呼ぶ事はご存じだと思います。

ヨウ素131の半減期は8日程度です。
プルトニウムの半減期は2万4千年です。

仮に100個の原子がそれぞれ存在したとして、
1日に放出される放射線の「数」は次の様になります。

ヨウ素131・・・6.25個
プルトニウム・・・0.00000057個

この様な「放射線の放出し易さ」と放射線のエネルギーと人体への影響度を掛け合わせた数字を「比放射能」と定義しています。

1) ヨウ素131の比放射能は4.6*10_15乗
2) プルトニウム239の比放射能は2.3x10_9乗
3) アルファー波の線質係数(細胞に与える影響の強さ)は20
4) ヨウ素131はプルトニウム239の10万倍強い放射線を発する

これは科学的な事実です。
だからチェルノブイリでは放射性ヨウ素131によって、
子供の甲状腺癌が多発しました。

以前はウランやプルトニウムなどの半減期の長い放射性物質は、
「ほとんど放射線を発生しない」ので「放射能の弱い」物質とされてきました。

ところがいつの間にかプルトニウム「最凶の放射性物質」に格上げされました。
重金属に属するα線核種としてはウランと大差が無いのに、
何故かプルトニウムだけが相当悪者にされています。

ウランが「安全」な事は「劣化ウラン弾」の使用でも明らかです。
こんな事を書くと、「お前は基地外かァー」と言われますが、
湾岸戦争などで米軍が戦車攻撃で「劣化ウラン弾」を使用しても、
短期の軍事行動であれば自軍に重大な被曝の影響が無いので、使用出来るのです。
因みに「劣化」とは放射線を出さないから「劣化」なのでは無く、
「原子炉で燃やせないゴミのウラン」という意味での「劣化」です。

昔、東京の竹橋の科学技術館では、
「ウランの重さを体感する展示」がありました。
筒の中に、ウランと鉛がそれぞれ封入されていて、
子供達がウランのあまりの重さにビックリするという展示です。
これは私が小学生の頃(1975年頃)の話しです。
当然ウランですからα線崩壊しますが、
α線は浸透性が低いので封入に用いられた筒で遮蔽出来ます。

この時代までは、ウランやプルトニウムは放射能の弱い物質だったのです。

私はプルトニウムを「最凶」の座に押し上げたのは、
東西冷戦と、核の不拡散が目的だったのでは無いかと考えます。

東西冷戦は「核のバランス」の上に成り立っており、
「核兵器の恐怖」が戦争を抑止していました。(現在も変わりません)
その為に、「核兵器」は「とても恐ろしい」もので無くてはならず、
「放射能の恐怖」が過剰に煽りたてられました。
「ノストラダムスの大予言」などが良い例でようか。

一方、先進国(確保諭告)は「核不拡散条約」によって
核爆弾の材料になるプルトニウムの管理を徹底します。
プルトニウムがテロリストとテロ国家の手に入る事を徹底的に阻止します。
この動きの中で、プルトニウムの毒性がことさら強調されて行ったのでしょう。
「プルトニウムは最凶の放射線物質で管理が難しい」から、
テロリストも手を出せない・・・そう思わせる必要があったのでしょう。

原子力関係に事故でプルトニウムの蒸気を吸入したり、
末期癌の患者にプルトニウムを投与した事例がありますが、
大量のプルトニウムを投与されても、その後長生きしています。
・・・って言うか、末期の胃癌の患者が、その後何十年と長生した例もあります。
この事から、プルトニウムの急性毒性はそれ程高く無い事が分かっています。

一方、プルトニウム同様のα線核種の被曝集団が存在します。
時計の文字盤塗装の職人達です。
夜行塗料はα線核種であるラジウムの放射線によって蛍光体を発光させますが、
文字盤職人達は、筆先を舐めながら作業をしていたので、
ラジウムを体内に取り込み、内部被曝しました。
これらの職人達の一部に骨肉腫などの癌が発生しました。

時計職人のグループの調査は、
生涯被曝量10グレイ近傍に、ラジウムの内部被曝の閾値が存在する事を示しています。
1) 10グレイ以上・・・49/191(人)という高率で骨肉腫が発生
2) 10グレイ以下・・・ 0/1339(人)の癌発生・・(0人)

この結果を見るだけでも、放射線被曝には閾値が存在し、
その閾値はLNT仮説が主張する1(mSv/年)よりもはるかに高い事が予測されます。

この他にも血管造影剤による被曝や、原子炉作業員の長期調査、炭鉱夫の低線量ラジウム被曝など、被曝者のサンプルの調査はいずれも、人体の放射線に対するある程度の耐性の存在を示唆しています。

ICRPが「LNT仮説」を採用した際にも、専門家から多くの反論がありましたが、ICRPはこれらの意見を無視して、「100(mSv)以下の放射線も人体に害を及ぼす」という「LNT仮説」を放射線防護の基本に据えました。

「危険があるかも知れないから、最大の安全を取る」という意味では、正しいのかも知れませんが、これは原子力関連施設の運用に、莫大な安全コストを要求する事になりました。

ところが、「莫大なコスト」こそが、業者にとっとえは利益につ繋がる事になります。例えば、一本50円で済む様なボルトが、1000円になり、普通の業者では作れないから、一部の業者が独占するという結果を生み出します。

さらには、原子炉を廃炉とした後の瓦礫すらも、厳重管理が必要となり、本来野ざらしでも問題お無い様なゴミまでが、業者いとっての「宝の山」に変貌します。


私は反原発です。
福島以前は、放射線は本当に恐ろしいと思っていました。
ですから、バカみたいですが、ここ10年来、エアコンの無い生活をしています。
エアコンを使いながら、反原発を語っても、格好悪いじゃないですか・・・。

ところが、福島原発事故を契機に、放射線の事を調べれば調べる程、
ある疑念が沸々とわき上がって来ました・・・
「放射線は世間で言われる程危険では無いかも知れない・・・」
これは現在は私の中では確信に変わりつつあります。

それでも私は反原発です。
しかしそれは、武田先生と同様に「1(mSv/年)も危険であるならば」という前提付きの反原発です。

一般的には「1(mSv/年)でも危険」とは言葉通りに受け取りますが、私の場合は「1(mSv/年)という過剰安全性を前提とするならば、震度6の地震で必ず壊れる原発は、今後も事故を起こす可能性が高く、その度に、過剰な住民避難や、過剰な食品の規制や過剰な事故処理で莫大はコストが掛る原発はイラナイ」という立場です。

この問題は解決が容易で、基準を現実的な数値に緩和すれば良いのです。
こう言うと、ほとんど原子力村の回し者にしか、聞こえませせんが、原発に関するあらゆる事象を捻じ曲げているのが「LNT仮説」であるならば、先ずそこから崩して行かなければ、問題は全く解決せず、本来は存在しない福島の悲劇が、永続化する事になります。

世間やマスコミがが放射線の本質を無視して、「危険」だけを煽りたてる事が、福島の人達を苦しめている事にも気付くべきだと考えます。
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タグ: 原発事故


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