マニア受けが良かったマデリーン・ペルーのデビュー盤が入荷。
若くて美人で上手く歌えて心がある。しかもまだ22歳だった、美味しい。それにまだ皆のものじゃなかった、ますます美味しい。
「ドリームランド」での彼女はシャンソン歌うフランス語も色っぽい、美味しい、が若いのにちょっと上手すぎる、可愛くない。サイラス・チェスナットのピアノに乗せてジャズを歌う、10年飯食ってきたかのように情感たっぷりだ、小娘なのに生意気だ、そう思わせてくれる程彼女の歌は既に老成されていたし禁酒法時代の雰囲気もたっぷりな仕上がりだった。歌唱、楽曲、アレンジとも彼女の力量を存分に発揮させたこの作品は参加ミュージシャンも名うての人ばかりだ。プロデュースは
ララバイ・バクスター を紹介した際にも触れたイヴ・ボーヴェイスとグレッグ・コーエン。オーソドックスなのにどこか新しくもあり懐かしくもあり、モノクロなのにカラフルでありと、まさに懐新の出来でニュー・スタンダードとも言える実験的一枚であったが、これ以降彼女の名を聞くことはなかった。あれから10年、やっと2ndアルバムが出た。なにやってたんだか気になるが音楽やめてなくてよかった。しかもまだ32歳だ、美味しい。それに今度は当たったみたいだ、嬉しいけど寂しい。いや、心から祝福しよう。よかったね、マデリーンりん。

マデリーン・ペルー
ドリームランド
96年作品
国内盤中古¥1500

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