「高校生の進路別 看護・医療系短大・専門学校の数学(池田書店)」
徒然レビュー
過去問演習の前に演習量を補うにはよい。基礎固めは他書で
「高校生の進路別 看護・医療系短大・専門学校の数学」(池田書店)
看護・医療系の入試問題を集めたシンプルな問題集。
見開きで1つのテーマを扱う構成で、左にはまとめと「STEP A」の問題、右には「STEP B」として例題1題、練習問題がある。さらに、見開きによっては最後に発展問題が続く。見た目には極めてそっけないが、問題集としての編集意図はブレておらず、的外れなところはない。
使い方としては、まとめの内容を頭に入れたあと、「例題」の解き方を見てみて、解ける人はいきなりその下の問題に進めばよいし、そうでなければ「STEP A」からやればよいだろう。ただし、相応の予備知識は必要で、まったくの初学者には薦められない。他書で導入をしたあと、前述のように「例題」を基準にして取り組み方を選ぶとよいだろう。分量的に押さえられているのも救いだ。
注文をつけるとしたら、やはり別冊解答。一応「解説」とあるが、ポイントが説明されているわけでなくただ答案が書かれているだけなので、実質「解答」のみと考えなければならない。問題を解くうえでのポイントや注意点、公式の使い方の補足、途中計算を補う部分などがないので、ターゲット層も使う場面もある程度限られてしまうのが残念。
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以前ここに書きかけていた看護・医療系の受験生向けの学習法概説については、以下の記事にまとめ直しております。
$「志望校別の学習〜看護・医療技術系の短大・専門学校の場合」
$ →
http://green.ap.teacup.com/reviewermizuno/943.html