夜の一人旅なのでミスコースしないように交差点を確認しながら進む。細野付近を南下していると反対側にブルベライダーの姿が見えた。道に迷っているのかなと思ったが、俯き加減に走っていたのでDNFで駅へ向っていたのだろう。県道25号交差点のコンビニでまたmasaさんと会う。同じようなペースなので、こうなってしまうのでしょう。
次の峠は火山峠。下りで眠くなると危ないので峠の手前で仮眠をとりたかった。バス停を見つけて「仮眠しま〜す」と別れるも、よく見ると幅の狭いベンチでとても寝られない。急いで追いつきまた一緒に走る。PC6のコンビにが見えてきてやっと休憩だと思ったら、masaさんがそのまま走っていっちゃった。声を掛けても聞こえない。全力で追いかける。軽く40km/hは出ていた。まだこんな力が残っていたのか。masaさんもいいペースで走っているのでなかなか追いつかないが、なんとか気が付いてくれた。
PC6を出発して火山峠へ。淡々と登っていくのだがmasaさんのペースが速い。気を抜くとじわじわは離される。なんとか食らいついて頂上に到着。止まったら汗がだらだらと流れてきた。峠を越えてしばらく下っていくが、気が付くと細い林道のような道になっていた。県道なのに車も通れないような道なのだ。途中通行止めの看板があったがさらに進んでいく。しばらく行くと移動式の車止めがあった。が、さらに進む。自転車しか通れないような細い道。もちろん街灯など無い。舗装もガタガタだ。時々、何か小動物が前を横切る。もし一人だったら絶対ミスコースしたと思って迷っただろう。県道がこんな道だとは思わないもの。あそこで仮眠しなくてほんとよかったよ。
普通の道に戻り、少し迷ったりしながら4時過ぎに天竜峡駅の待合所へ到着。ここで仮眠することにした。シューズを脱いで横になったらすぐに寝ていた。masaさんはベンチが狭くて寝られなかったらしい。masaさんが出発する音で目が覚めるが、もう少し眠る。しかし5時になると車が到着し、人の気配がしてきたので出発することにした。30分ぐらいは寝たのかな。国道151号を登って行くが寝起きにはきつすぎ。7キロほど先にあるPC7のコンビニにmasaさんと入替りで到着。朝食は何にしようかと棚を見渡すが、食欲が沸かない。でも食べないわけにはいかないので、パンとゼリーをコーヒー牛乳で流し込む。
新野峠までの登りは過酷だった。一度登ったのにグーンと下り、改めてまた登る。しかもきつくて長い。朝6〜7時ごろだったのでまだマシだったが、昼ごろ通過していたらどうなっていただろうか。新野峠に到着したらmasaさんがメールチェック。さすが名ブロガー。時刻は7:30。残り100kmほど。ここからはずーっと下りのはず。頑張れば30時間を切るんじゃないか?masaさんに話をするとピューとスピードアップ。言わなきゃよかった。実際は下り基調ではあるがしっかり登りもあり、疲れた体ではペースを上げることなどできなかったのだ。しかも向かい風で後半は30km/hを切っていた。梅雨明けかと思わせるような快晴。暑くて眠くなってくる。たまらず自動販売機の前に止まりコーラ補給。少し生き返るがしばらく走るとまた睡魔が襲う。masaさんには先に行ってもらい道端で仮眠。シューズを脱いで目を瞑るとスーッと意識が遠のくが、車の音と暑さで目が覚める。5分ほどでまた走り出す。一人なので歌いながら走っていたら眠気が吹っ飛んだ。masaさんと入替りにPC8に到着。コーラ補給で出発。masaさんを追いかけたが最後まで姿は見えなかった。11:42、30時間42分でゴール。疲れたがもの凄い達成感。ほとんどご一緒だったmasaさん、楽しいブルベとなりました。ありがとうございました。静岡ブルベ、また来年も挑戦しますよ!

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