野良からの季節のたより
「秋の深まりと集落の行事(10月26日)」
秋の深まりとともに、「集落」での行事も多くなってきました。
「10月25日」は、集落での「集団転作」を行った「小麦」の「排水作業」と、「転作者会議」の開催でした。
前日まで「雨模様」が続いていますから、機械によって「排水路」を刻んでいるものの、「小麦の田」には「ザンブリ」と水が溜まっています。
この水が、「スムーズ」に排水されるように「スコップ」で溝を切る作業です。
さて、作業中の「小麦の先輩」との「会話」ですが、
「ここいらの平均的な小麦の収量はどのくらいなもんです」。
と私の素朴すぎる質問。
それに対し「小麦先輩」は、
(何も言わずに、指を三本を突き出す)。
「300キロ」。
「小麦先輩」は、首を横にしながら、
「三袋」。
と答えてくれる。
「一袋」が「60キロ」ですから、「180キロ」の収量のようです。
(私の頭の中では、「1袋・60キロ」が「千数百円」で「3倍」しても「4千数百円」と計算される・・。なんとも、難しい「農業経済学」が内在している様子です)。
「収穫倍率」という「用語」があります。
「一粒」の「種もみ」を播いて「何粒の収穫」が得られるか、を現す「用語」のようです。
「小麦」の「収穫倍率」ですが、「地域」によって大きく異なっています。
ヨーロッパで「15から16倍」アメリカが「20から25倍」日本が「50倍」に近いとのことです。
なお、「コメ」の「収穫倍率」は「140倍」とのことです。
子供の頃に「良くやったこと」に、「一本の穂」に「何粒のコメ」が実っているのか数えたものです。「100から120粒くらい」の「コメ」が「実っていた」ものですが、それが「現在」では「140倍」とのことです。
「一反歩」からの「コメの収量」は「10俵」、「麦」が「6俵」とは「良く言われた言葉」です。
その上、「小麦」には「連作障害」もあり、「わが日本」の「コメ」こそ「世界に誇れる穀物」だと改めて「コメ」の素晴らしさを「認識」しました。
それでも、「小麦」は「寒さに強く」、「雪の中」でも育ちますから「人類」にとっては欠かせない作物のようです。
遠い昔のことですが、京都大学(と記憶していますが)の「木原先生」の、「麦の遺伝」に関する「著書」を楽しく読んだことが思い出されます。
「10月26日」は、「集落」の「収穫感謝祭」でした。
「11月」から「出稼ぎ」で「酒造り」に出かける方々も多く、その方々の「無事」を願っての「壮行会」を兼ねたものです。
この席に、「藤尾農協長」も見えられました。
農協長の「父君」である、「元県会議員の藤尾先生」の「思い出話し」に「花が咲いたひと時」でした。
久しぶりの「昔話し」であり、「楽しいひと時」でした。
悪天候のため「のびのび」になっていた「ニンニク」の「植え付け」を行いないました。
雨降りの中を「黙々」と行うのみ。
「孫達」の「SO−君」と「TA−君]が「手伝い」をしたいようですが、「種子を消毒したこと」と「悪天候」のため「お手伝いをお断り」しました。
「ニンニク」の植え付けが終われば、「シャクヤク」に「堆肥の施用」など「孫達」の仕事が「タップリ」待っています。
ところが、「植え穴」に入れた「ニンニク」を、どこから飛んで来たのか、二羽の「カラス」の奴め、「ニンニク」を「穴」からつまみ出していきます。
何かの「タマゴ」と勘違いでもしているようですが、「1個や2個」なら我慢も出来ますが、「何十個」も・・、穴から摘まみあげて「ポィポィ」ですから。
思わず、
「このカラスめ・・・」。
と「カラ騒ぎ」しますが・・「カラス」には影響なく「ポィポィ」です。
「生のラキョウ」を「針」に付けて、「イイダコ」を釣る話は聞いていますが、「生き物」にとって、「この手の白いもの」は「何かの餌」に見えるようです。
「ニンニク」の植え付け完了。
これで、「心おきなく」次ぎの仕事に「移れる」というものです。
まずは、「万歳」です。

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