ジャガイモ通信
「栽培する品種の選定」
4月が近くなって来ました。いよいよ、畑の仕事が始まります。仕事始めは、毎年の慣わしに従いジャガイモの植え付けの準備に取り掛かります。
野菜の栽培は、多くの種類を取り入れていますが、いろいろな作物の中でもジャガイモの出来具合が一番気になります。どうしてなのか良く分からないのですが、良いジャガイモを作ることが、私の百姓としての「腕」の評価に繋がるからとも思えます。
土の良し悪し、肥料の按配、除草や土寄せの出来具合などが収穫を左右します。出来の悪い年には「おれもまだまだだな、どこが悪かったのかなー」と反省します。昨年は、気候が良かったのか、大きめのものが沢山収穫出来ました。そのような年は、「おれもまんざらじゃないなー」などと、鼻を高くします。しかし、昨年は、どなたも豊作だったようです。
ジャガイモの[品種の選択」ですが、昨年までは「男爵」に傾注していました。子供の頃からの思い込みで「粉ふきいも」が理想のジャガイモと思っていたからです。
しかし、ここ数年、種苗店で取り扱うジャガイモの品種が多くなっております。男爵 メークイン キタアカリ ワセシロなどなどです。さらに、通信販売のカタログなどを合わせますと30品種にもなるようです。
さて、今年の「ジャガイモの品種」ですが、「5品種くらいを栽培し、食べ比べ」の年にしたいと思っています。
(1) 選択の基準として、
美味しいこと ; 料理ごとの品種の使い分けを楽しむ。
粒が大きいこと ;料理の時の、皮むきが楽です。
病気に強く、収穫の時に粒が揃う;ジャガイモは元々、無農薬で栽培出来るもので すが、栄養が豊富で、大きいイモを沢山収穫したいものです。
(2)新しい品種の概要
「インカのめざめ」;クリ、サツマイモに似た味、とのことです。
「キタアカリ」 ;中は黄色、ホクホクで甘みあり。前に栽培経験あり。余り良 くなかった。再挑戦です。
「シンシア」 ;煮崩れしにくいので、おでんやシチュー,揚げ物、蒸し物と 幅広い使い道、フランスのジャイモと言われています。
「ホッカイコガネ」;メークインに似た外観、でも、味、大きさ、収量,耐病性な ど、全てに勝るとのこと。煮物、サラダ、フライにも。
「とうや」 ;大粒、多収。煮物、軽く茹でてサラダ。
「トヨシロ」 ;油と相性良く、ポテトチップスの主力。収量は男爵の2倍。
「ワセシロ」 ;早稲で多収。サラダ、ポテトチップスなど、幅広い料理法。
(3)「テレビなどで話題になった品種」
[インカのめざめ」;コロッケ用の品種として話題になった。色彩が黄色味を帯び てクリのような味わいとの評価であり、第一の候補です。
「ホッカイコガネ」;コロッケの素材として使われていました。種の確保が問題と なります。
[シンシア];使用された料理が不明です。フランスのジャガイモと野触れ込み。
(4)今年の作付け品種一覧
「キタアカリ」
「インカのめざめ」
「シンシア」
「ホッカイコガネ」
「 未 定 」
*その他の参考資料(「ジャガイモ博物館」より)
(1)「ジャガイモ用途別区分」(抜粋)
「粉ふき」 ; 男爵 キタアカリ ワセシロ インカのめざめ キタムラサキ
(やや粉質)
「サラダ
マッシュ」; さやか レッドアンデス ワセシロ 男爵 トヨシロ
「シチュー
煮物 」; メークイン とうや シンシア
(低でん粉)
「揚げ物 」; トヨシロ ホッカイコガネ ワセシロ ムサマル
(甘み少ない)
(2)「北海道作付け順」
1 コナフブキ(カタクリ用) 2 男爵
3 トヨシロ 4 メークイン
5 キタアカ 6 ホッカイコガネ
7 スノーデン 8 さやか
9 きたひめ 10 とうや

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