2005/3/31

国道から  彼と彼女の風景
100mほど離れて並行している田んぼの中の一本道を、彼女が乗る自転車が学校に向けて進んでいる。

いつもは学生達で混んでいる道だが、朝寝坊して家を出るのが遅くなってしまった彼女の前には誰もいない。あと1km位で学校に着く。遅刻になるかどうかギリギリの時間だ。

ふいに後ろで自転車のベルが鳴った。振り返る彼女に「おはよう」と彼が声をかけた。彼女も「おはよう」と言うと、彼は「遅刻になるぞ」と言って彼女を追い越していった。遅刻常習犯の彼より遅いということは遅刻確定になってしまう。

「待って」と彼女が言うと、彼は振り返って「嫌だよ」と笑い、そのままのペースで進んでいった。「冷たいなぁ」と彼女も笑いながら、立ちこぎで彼に追い付こうと両足に力を込めた。

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