2010/8/29

鎖の功罪  北アルプス

登山道とはいえど、その内容は北岳バットレスなどのバリエーションルートより危険な、西穂〜奥穂の縦走路。

クリックすると元のサイズで表示します

まだジャンダルムからそう離れていない位置で、私達に「まぁ、重装備ねぇ?」とか言いながら、奥穂から来たバテバテの年輩女性が二人すれ違う。

この様な岩稜でヘルメットも被らず、ロープを繋がないことの危険を、氷河のないアプローチから登山する日本人には理解できない。

最近の西穂奥穂間では、ヘルメットを被っている人が多いのに対し、彼女らと言えば、「まぁ、軽装備ねぇ?」とでも返したくなる有様で、果たしてこの間のコースタイムを理解しているのかどうかも怪しい。

「山と高原社」地図上でのコースタイムは9時間。
今回はそこそこ足並みも揃い、天候の悪化も懸念されたので、西穂独標で日の出を迎えるくらいに小屋を発ち、休息時間もほとんど取らずにとばした所要時間が9時間半。
つまり並の体力の人では、12時間は必要だろう。

現に朝食を食べてからノンビリ出てきた後続パーティーは、午後から雷雨のリスクがあったにもかかわらず、夕暮れも近い頃に漸く穂高岳山荘に辿り着いていた。

鎖が付いているからこそ、誰もが立ち入ることの出来る縦走路だが、危険度からすれば岩登りの経験があるか、ロープを使えるかでなければ、かなりのリスクを伴う場所だ。

山の危険は、警察やメディア側ですぐ言われる「装備不足」などではなく、「危険に対する無知」であることに、気付いている登山者は少ない。

クリックすると元のサイズで表示します

こういった縦走路は一般登山道にしておくのではなく、むしろ鎖など外してバリエーションルートとして扱うべきであり、本来行ける人のみ立ち入ることが、山の事故を減らす第一歩なのではないだろうか。








※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く


名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ