2010/9/5

恐怖の下部岩壁  

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何事もなく、かつ空いてさえいれば、より安全な尾根筋に効率的なラインで引かれた北岳バットレス第4尾根

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今回は研修のつもりで、お客さんの一人を受け持ってくれた佐々木ガイド

涸沢常駐隊から帰ったばかりのこの人が居てくれたお陰で?
今日は事なきを得た。

この週末はなぜか土曜日が大盛況だった4尾根で、前夜の小屋そして天場にもヘルメットを持ったパーティーは見られず、出発の午前3時半にも前後した先行者は居なかった。

なのに下部岩壁bガリーの取り付きには、なぜか3パーティーものクライマーが待っていた。

仕方なく4番目に取り付いた私達だが・・・bガリー終了点でのこと。
佐々木ガイドが「シッ、ちょっと静かに!」と静止を求める。

微かに上部の草の中から、何らかの動く音。

と、当たればタダでは済まないという、漬け物石級の落石が、次々に飛び出してきた!

距離のある場所から来るらしく速度もあって、ものによっては即死の可能性もあるような落石が、雪崩を打って落ちてくる。
けれどこちらも終了点でセルフビレイを取ったまま、狭いテラスで身を縮めるしか対処の仕様がない。

落石の一息ついた瞬間を突いて草付き上に出た私は、ルートを間違えて直上し、その足下から落石を起こし続ける先行パーティーに叫ぶ。

「あなた達の落とした石は、全て終了点に来ます。石を落とさないで!」
が、天張ってる相手は、「はい、解りました」と応えた後も行動を続けるものだから、落石は止むはずもない。

バウンドしながらその落石は、全て彼らの足下からルンゼ(溝)沿いに降り注ぐ。
その石をかわしつつ、思わず「石を落とすな!殺す気かっ」と、怒鳴っていた。
まだ下には、3人が居るのだ。

運良く後続の居ない日ではあったが、もし通常どおりに待ちのパーティーが詰めかけ順番待ちしていれば、bガリーの取り付きでは、考えるのも恐ろしい事態になっただろう。

全員をトラヴァースさせ、Cガリーに降り立つと、今度はルートに戻るべく先行者が再び石をガラガラ落としながら降りてくる。

実際に間違えて直上したのは最終パーティーだけだったが、結局は4尾根の取り付きまでで彼ら全員がアプローチをを間違えてくれたお陰で、運良く先頭に立つことの出来たこの日。

山頂からは・・・(隠れて張ったつもりであろう)幕営禁止の二股に張られた、彼らの巨大なテントが丸見えだった。

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山頂付近では、草紅葉が始まっていました「オニベンケイ」 

ガイドのお客様を守ることの出来る限界について、とても考えさせられた1日でした。







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