山行日:2017/3/11-12
メンバー:U山、I原
出会小屋定着での八ヶ岳東面アイスへ。
初日は上の権現沢/夢幻沢大滝のバーティカル、2日目は権現沢右俣/正面ルンゼでラッセル三昧でした。
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7:30 美しの森Pをスタートし、2時間半で出会小屋に到着。小屋にテントが一張、それほど寒くないだろうと我々は外に張ることに。


11時 装備を軽くして出発。ラッセルを覚悟していましたが、小屋からのトレースが、我々の目指す上の権現沢へと続いていて助かりました。
1本挟んでゴルジュを抜けると、右岸から見事なバーティカル、夢幻沢大滝が現れる。本流のトレースはここで切れており、滝上には2人の姿。
トレースのお礼を言うこともできず、彼らはそのまま上に抜けていった。どうやら旭東稜へと繋げたようです。


13時 我々もまずは大滝の上を覗いてみようと、状態の良い左をU山さんが取り付きます。滝上に手頃な支点はなく、35mくらいでスクリュでビレイ。I原はフォローでしたが、バーティカルでのスクリュ回収はなかなかしんどかった。
I原がそのまま2ピッチ目、雪で埋まった緩斜面にロープを伸ばしますが・・・どうもこの先は期待できないだろうとクライムダウン。
そのままビレイ点より少し下げた氷のテラスまで降り、アバラコフとスクリュでトップロープ支点を構築して懸垂。
その後トップロープ、基本を忘れてしまっていて、U山さんにアドバイスを受けながら2本登る。回収を終えると16時を回っていました。


テントに戻ったのが17時過ぎ、水は小屋の近くで汲めました。この日、出会小屋には二組いて、それぞれ権現東稜と川俣尾根とのこと。明日予定の権現沢側にも朝はなかったトレースが有りましたが、どうやら彼らが明日のために付けたようです。
テント内でお酒を飲みながら、明日のルートを検討。雪の深さから、奥に入るのはしんどいので三ツ滝ルンゼは取りやめ。代案は左俣/展望台の滝と右俣/正面ルンゼ。展望台の滝ならしっかり氷が楽しめるでしょうが、2日続けてゲレンデスタイルというのもどうなのかと。氷がいまいち、ラッセルがしんどくても正面ルンゼで上抜けを目指すと決めて就寝。
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5:30 薄暗い中スタート。権現沢の右俣に入るとトレースはなく、わかんを履きます。本流最初の滝は氷がでていますが、わかんを履いていたので右の雪壁でなんとかパスするとすぐに正面ルンゼの分岐。ほとんど埋まりかけたF1を見ると、この先も期待できないと思いつつ、装備をつけてフリーで抜けていきます。


7:30 ルンゼに入り小一時間、大滝に到着ですがこの滝は下部がつながってなく登攀は無理。トポで右岸巻となっている箇所でしょう。その右岸に短い氷があったのでロープを出してI原が登る。氷の上の緩斜面を20mほど上がりピッチを切ります。ここから大滝上へのトラバース、スタカットでラッセル3ピッチこなし、ようやく大滝の上へ。傾斜の緩い沢型で日差しもあり一休み。


9:30 ここまでで氷は全く期待できないのは明らかでしたが、更なるラッセル覚悟で上を目指します。実際、1箇所だけフリーで抜ける短い氷があっただけ、稜線まで2時間を超えるラッセルを2人で・・・最後はI原がへばってU山さんが引っ張る。ラッセル経験の差か・・・申し訳ないです。


12:00 バットレス直下の稜線にでてぐったり。トレースはあっても、急斜面の切れた下りなので、ロープを出して3ピッチのクライムダウン。

その後はアイゼン団子に苦労しながら、トレースを辿ってテントへ15時着。
最後の林道でまたしてもU山さんに離され、18時前に無事下山となりました。
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このエリアのルートは、雪の詰まらない12月か、雪の締まった3月下旬からというのが適期。少し早いのは覚悟で入りましたがやはりという感じでした。
エリアの雰囲気はつかめたので、雪の詰まる前にまた計画したいと思います。

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