西穂から奥穂
日程:2011年9月23日〜25日
参加者:S原・U山
冬山の偵察で西穂から奥穂まで歩いて来ました。
23日 入山
茅野6:30‐下諏訪7:00‐鍋平無料駐車場9:00‐ロープウェイ鍋平駅9:45‐西穂口10:00‐西穂山荘11:00
新穂高の無料駐車場へ入ろうとすると既に満車、三連休とはこういうものか、と指示された鍋平無料駐車場へ向かう。きれいなトイレのある駐車場はまだ余裕のある状態で、支度の後、15分ほど車道を歩いてロープウェイ乗り場へ。
ロープウェイで一気に西穂高口2150mへ上ると、天気は良いが気温が低く寒いほど。駅出口で水を汲んで歩き出す。5分ほど行くと立派な登山相談所があり、計画書をポストへ入れる。
道は樹林帯のアップダウンで、傾斜が急になって斜面を右に巻き始めると西穂山荘へ至る。
2か所あるテント場の奥の方へ設営。
時間つぶしに焼岳方面へ少し下ってキノコを探すが、標高が高いせいか腐りかけたキノコばかりで収穫は無かった。テントに戻り、二人でだべりながらちびちび飲み始めたが、結局夕食をはさんで持ち上げたアルコールを全て飲んでしまった(結果的に軽量化)。寝る前に外に出ると、周囲はテントの団地と化し、山荘前の広場もテントが並ぶ状況。さすがは秋の三連休。
24日 西穂〜奥穂
西穂山荘4:10‐独標5:10‐西穂6:106:30‐間ノ岳7:30‐天狗のコル8:30/9:00‐ジャンダルム9:45‐馬の背10:40‐奥穂11:00/30‐穂高岳山荘12:30
混雑を考え、3時起床と決めていたが、2時半に寒さで目が覚め、そのまま起床。3時頃には出発するパーティもおり、4時過ぎに出発した時には丸山に向かう登山道はヘッドランプが点々と灯っていた。
丸山を過ぎ、急な登山道をヘッドランプを頼りに独標へ至ると東の空が赤く染まり気持ちが高揚する。前後に人が多いので先を急ぐ。この先の縦走路はほとんどは明瞭な道だが、アップダウンと随所に現れる鎖場、岳沢側・飛騨側ともに切れ落ちているなど、やはり一般路とは言い難く、前後する登山者が時折乱れた踏み跡に迷い込んでいた(そういう自分もルートミスした)。
冬山に備えて各所の懸垂点・鎖場を確認しながら進むが、アップダウンの繰り返しに記憶があいまいになってくる。
岳沢側にルンゼの鎖場を下り尾根を辿ると赤石岳。続く間ノ岳前後のコルはテントの張れるスペースがあった。間ノ岳から鎖場を下り、間天のコルから逆層の斜面を登ると天狗の頭。ここには目印になる道標がある。この辺りで奥穂から逆コースを縦走して来た人とすれ違う様になる。天気は快晴だが、気温が低くこの日はフリースの上着を着たまま終日行動した。
天狗のコルの陽だまりで暖まりつつ一休み、先を急ぐ。縦走路はほぼ飛騨側につけられており、ジャンダルムまでは悪いところはない。鎖を使ってジャンダルムへ登り、奥穂へのルートを確認後一度来た道を戻り岳沢側のバンドにつけられた縦走路を辿る。ジャンの奥穂側にフィックスロープがぶらさがっている。
ロバの耳に登り返し、途中から飛騨側に30mほどクライムダウン、鎖を使って馬の背方面へトラバース。この下りはかなり悪く、雪が付いたら懸垂することになりそう。
馬の背は急なリッジを登り、岩峰から平らなリッジを奥穂へ向かうが、両側とも切れていて高度感がある。ここを過ぎるとあとはたくさんの人が憩っている奥穂頂上へ向けガラ場を登るのみ。
混雑した頂上の一角で小休後、穂高岳山荘へ向かう。あと少しで白出コル、という所で先行者が行列を作って立ち止まっている。どうやらコル直上のハシゴ・鎖場の交通整理をしているらしい。結局、ここで寒さに震えながら30分ほど待たされることに。
山荘で受付け後、ヘリポート脇の段々畑の様なテントサイトに設営、早めの到着のおかげで場所が確保できたが、この日もテントサイトは満杯となり、最後は山荘前の広場含めてテントの団地が出現した。
春山で涸沢岳西尾根を登った際、荒天で現在位置が確認できなかったので、確認のため空身で往復。どうやら涸沢岳ピークの50mほど手前まで到達していたらしい事がわかった。
この日はアルコールを山荘で仕入れ、テントの中から北尾根を眺めながらのんびり過ごす事ができた。
25日 下山
穂高岳山荘6:10‐小屋跡8:00‐白出沢出合9:45/10:00‐穂高平山荘10:30‐新穂高駅11:20‐鍋平駅‐駐車場11:55‐茅野15時
西穂山荘で寒かったので、フライをはずして掛布団にしたところ暖かく眠れ、4時起床。テントから日の出を拝み、撤収、人でごった返している山荘を後に、ほとんど人のいない飛騨側へ下る。涸沢側は登山者が多いが、この落差はいかに?
<朝の穂高岳山荘の広場>
<白出沢上部>
ガラガラの白出沢を下るが、今日も気温が低く寒い。ガラ場歩きに飽きる頃、右からの沢を横切り「荷継小屋跡」で小休。ここから樹林帯だが、やがて道は沢沿いの下りとなり、鎖場が連続する。最後はハシゴを降り、木が渡してある「重太郎橋」へ。道は樹林帯に入り、あとは危険なところもなく坦々と高度を下げる。
所々、キノコが出ていたが、知らないものばかりでちょっと残念。林道に出た後は、穂高平小屋を経て新穂高ロープウェイ駅まで1時間半ほど。第1ロープウェイに乗って鍋平高原の駐車場へ戻り、諏訪へ向かった。