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2012/4/20

エロスの涙  愛読書

この「エロスの涙(森本和夫訳、ちくま学芸文庫)」はフランスの思想家ジョルジュ・バタイユ(1897〜1962)の最後の著書であります。

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この本は「愛読書」のカテゴリーから紹介させていただきますが、私にとって実は決して「愛読書」とは言えないのでございます。
そもそもこの本を買ってしまった動機が不純でした。
私はこの本の内容が気に入って買ったのではないのです。
買ってからバタイユの文章をろくろく読んだことはありません。
恐いもの見たさというか、バタイユの記した本文よりもこの本に参考資料として載っている「あの写真」が見たくて買ってしまったのでございます。
「あの写真」とは知る人ぞ知る、今から100年程前に中国で撮られた「あの写真」でございます。
どうしてバタイユがエロティシズムの解説にあの写真を取り上げたか、それは究極的な苦痛の後に恍惚に達する為だと説いているのですが、SMの趣味のない者にはなんだかわかったような、わからんような論説でございます。
手厳しい言い方になりますが、苦労知らずで裕福な境遇に育ったボンボンのバタイユの文章もあの歴史的な写真の前では、存在感など吹き飛んでしまうのであります。
「お前はバタイユが理解できんのか。」
と言われれば、それまでです。
しかし「あの写真」があまりにもインパクトが強すぎて、どうしてもバタイユの本文よりも印象に残ってしまうのも事実でございます。
その後、ネット主体の世の中になって、実は「あの写真」も根気よくサイトを探せばじっくり見ることができます。
したがって「あの写真」だけが目当ての方にはこの本の購入をおすすめできません。
バタイユの力説を充分、堪能したい方におすすめしたい本なのでございます。
・・・
「あの写真」はバタイユに言わせると、
「私がこれまで見聞したものの中で最も悲痛なもの。」
ということであります。
それは1905年に王侯を殺害した罪人を凌遅処死(百刻みの刑)に処している写真のことでございます。
縛り付けられた罪人を生きたまま身体を切り刻み、手足をゆっくり切り落としていく処刑であります。
写真には処刑中の罪人が恍惚のような表情をしていると言われておりますが、実際には処刑前に死刑囚に阿片を飲ませて苦痛と出血で即死するのを防ぎ、見物している民衆の前でじっくり時間をかけて処刑するためでございます。
中国に限らず、権力者が民衆の前で自分に敵対してくる人間を見せしめのために残酷な方法で処刑する、というのは人類の歴史においては数限りなく行なわれてきました。
現代でも地球上にはまだまだ独裁政権をとっている国が多くあります。
100年前の中国を野蛮と決め付ける資格は我々には無いのでございます。
・・・
「あの写真」をここに載せるべきか悩みました。
日本国内のブログにも載せているものを見たことがあります。
しかし実は、私は初めて「あの写真」を見た時、ショックで半月ほどうなされたことがあります。
日常でも「あの写真」が頭から離れなくて困った事もありました。
そこで一部の読者の方が私のようにならない為に、リンク先だけ記しておきます。

リンク先は、ここでございます。

そこにはバタイユの本に載っている写真以外にも、「凌遅処死」の写真が数多く載っているのでございます。
(「エロスの涙」に載っている写真はこのサイトの4ページにあります。)
恐いもの見たさは誰にもある気持ちですが、どうしても見たい方は心してご覧下さい。
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