天皇誕生日だっていうが、格別の感慨があるわけではない。なんということもなく家族とごく普通に過ごした。
しかし、平成ももう二十年か。すげえな。何しろ昭和を知らない学生がすでにウチの学校にはいるんだから。
昭和という時代があまりにも長くかつ当たり前だったもので、「平成」になったということは何かこう、今だけの、仮の、臨時のことみたいに私には感じられていた。
しかし二十年も経ったら、軽いなりに薄いなりに、空っぽなりにうつろなりに、一丁前の年号になりやがった・・・。
多分この時代を後の世からみたら、バタバタ騒がしかったけど新しい時代の基準を見いだそうとしてなかなかできなかったり、見いだせても実行できなかったり、そもそもすべきことを何もしなかったり、すべきことが何であるかわかっていても何物かを恐れて勝手に自粛したり自己規制したり自己検閲したり、して、
空費した期間が長かった、って記録されるんじゃないかな。
浮かれて大騒ぎするのと、へこんで萎縮するのとの
両極端を行き来して、穏やかな中間に腰が据わらなかった時代だったって言われるんじゃないかな。
それとも、もしかするとこのあとの時代はもっとひどくて、「平成はその名にふさわしくまだ落ち着いていた」とか評価されたりして。

0