2019/9/29  12:56

ペインレス 下 (天童荒太著)  読書暦

痛みと愛を前提にこの世が成り立っているのなら、私たちはその向う側を目指すべきじゃないかしら――万浬は森悟に、繰り返しそう囁いた。

世間で語られる愛っていったい何だろう――少女時代から万浬は、それを確かめるために何人もの実験台を誘い込んだ。元ミスキャンパスの教育実習生や、妹までも万浬の餌食となって破滅の一歩手前まで行ってしまう。
愛を探求してやまないモンスターは、こうして成長し、今や患者の痛みをコントロールする側に立ったのだった。
末期ガンの痛みの治療を万浬に託した曽根老人だが、ガンの痛みを取り除いてほしいという意向かと思いきや、かつて味わった痛みを取り戻したいという驚くべき要求が万浬に下されたのだった。その痛みを伴う記憶、曽根の心に焼きついて離れない人物、亜黎。彼はまさしく、万浬のプロトタイプのような男だった……。
森悟の母の秘密を握る曽根老人、森悟の家族を根底から揺さぶる結婚騒動。万浬の仕掛けた罠が次々と弾けてゆく。
心の痛みのない女と、体の痛みを失った男。そこに愛は生れるのか。進化の扉は開かれるのか。
倫理や常識を超え、今、DNAの壁が崩壊する!   2018年4月刊行
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