かつての里山では草は牛馬の飼料や肥料として重要な資源であり、また、のばし放題にしておくと通行の妨げになったり、病害虫のすみかになったり、枯れ草火災の原因になるなどの理由で、常に草刈りが行われていたようです。このため背の低い草地が広い面積を占めており、こうした環境に依存する生きものにすみかを提供してきました。しかし草が資源として使われなくなり、さらに除草剤による省力化が一般的になったこともあって、現在レッドデータブックに記載されているような絶滅危惧種の昆虫などには、こうした草地性のものが少なくありません。
また、湿地が草で日かげになると水中の藻類が育たなくなってカワニナが減り、ホタルの発生数も少なくなってしまいます。夏から秋にかけて横沢入で盛んに行われる草刈りは、こうした環境を維持するためのものですが、かつては農家が日常的にやっていたことを集中して行うので、人数も必要だしかなりのハードワークです。多くの方の参加が望まれます。
ただし、どこもかしこも草を刈ってしまえばよいという訳ではありません。なかには背の高い草むらが必要な生きものもいるため、事前の調査が絶対に必要になります(P.Kubota)。
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