「日韓両生類市民シンポジウム韓国編その2・Japan-Korea International symposium and fieldwork Part 2」
国際交流 International exchange
翌日は忠清北道・清州市にあるカエル保護区とその周辺での活動を視察しました。ヒキガエル公園は昨年夏にも訪れ、3月の国際シンポジウムでも紹介された場所で、里山が開発されたニュータウンのなかに残され近くの丘陵とコリドー(緑の回廊)でつながっています。
逮捕者を出すような激しい反対運動の結果、何とかコアエリアの保存とミティゲーションが行なわれ、普及啓蒙の拠点として地上2階地下1階のビジターセンターもできました。開発との調和した例として全国から見学者が引きも切らないそうですが、それには少々違和感を覚えました。
というのも周辺では別の開発もどんどん進んでいて、マンション建設現場の谷間に辛うじて残され公園化された水田で田植えをしているようなシュールな風景も見受けられるからです。地域を全体的に見ると多摩ニュータウンの雰囲気と非常によく似ていたので、巨大開発のなかで何とか自然を残そうと試行錯誤が続けられているという印象でした。
こちらも住宅地のなかの遊水池を利用して作られたジムグリガエルの保護区。これを見てもまだまだ開発の勢いが大きいことが分かります。湿地の管理方法については模索中で、ヨシなどのコントロールについて意見を求められました。
それでも普及啓蒙活動によって市民のカエルに対する意識は高く、マンションの外壁にカエルの絵が描いてあったり、「ヒキガエル通り」と改名された道があったり、こんな名前の店までありました(残念なことに閉店してしまったそうですが。)
普及啓蒙活動も多岐に渡り、コミュニティーペーパーを出したり、伝統文化である泥染め教室なども行なっています。活動に参加しているのも、牧師、道議会議員、医師、教師などさまざまな職業のほか、マンションの自治会長も中心メンバーになっているなど、裾野の広がりを感じました。
( Photo and Report by "Yamakaji" )
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