「日韓両生類市民シンポジウム韓国編その3・Japn-Korea International symposium and fieldwork Part 3」
国際交流 International exchange
次に訪れたのは見渡す限り水田が広がる世宗市の郊外。ここは忠清南道の錦江のほとりに位置し、数年前の地図には載っていないほど新しい町で、新首都を建設するための大規模な工事が進められています。
ここには韓国の国家2級保護動物であるプランシーガエル朝鮮亜種(韓国名・キムケグリ)が見つかっていて、工事によって生息地が破壊されてしまう前に保全対策が求められており、多くのNPOや研究者も関わっているようです。この日も地元新聞社が取材に来ていました。
水深が深くなった耕作放棄地には多くの水草が茂り、プランシーガエルはかなりの個体数が見られました。他のカエルやタイコウチ、コオイムシといった水生昆虫も非常に豊富で、アマサギやダイサギなどの鳥も目立ち、このままの環境が保全できれば、生物多様性の非常に豊かなエリアとなることは間違いありません。
こうした環境を維持するには、横沢入と同様に人の手を入れ続けていく必要があります。しかしすでに開発予定地として耕作が禁じられており、生きものの生息環境は次第に悪化しているようです。なかにはゲリラ的に不法耕作を行なっている場所もありました。
ここでも巨大開発の勢いの前に、何とか保全地域を確保するのが精一杯というのが歯がゆいところです。
(Report and Photo by "Yamakaji")
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