なんだかいろいろあった2005年も明け、2006年となった。
今年もボチボチと仕事をし、楽しい人たちとたくさん思い出を作っていきたいと思う。
そして今回はお正月の思い出を・・。
混雑してる場所や並んだりするのがとても嫌いな私は、初詣もすいている場所ばかり狙って行っていた。御利益があると有名なところでも、混んでいるからと時間をずらしたばかりに、社務所も閉まり照明も消え真っ暗な中、境内らしき方向にお賽銭をやみくもに投げたこともあった。
というわけで、すいていて御利益のあるところに行こう、それも昼間に!と思い立ってある年のお正月「桃太郎神社」というところに行った。
桃太郎神社は、その名の通り「桃太郎」を奉っている神社だ。
歴史はあるらしいがこじんまりした小さな神社だった。
鳥居をくぐってまず目に入ったのは、鬼のミイラだった。
なぜ正月早々ミイラ・・。そう、名前は桃太郎神社だが、ここで奉られていたのは鬼の方だったのだ。
鬼のミイラを見、パンパンと手を合わせ一通りお参りを済ませて、ふと後ろを見るとこれまたこじんまりした建物があった。
「淡水水族館」と書いてあった。
なんだろう・・と思いのぞいてみると、普通サイズの水槽がコンクリートの壁に埋め込まれて並んでいた。A4サイズの水槽の中には、たくさんの藻と普通のふなのような魚が入っていた。隣は藻のみ。その隣はザリガニのような姿が見える。
お正月らしさ、一切ナシである。
いつしか無言になってしまった私たちが次に目を向けたのは、本来ならおみくじとか絵馬などを売っているはずの場所であった。
何やらちがうオーラが出ている。
近づいた私たちの目に飛び込んで来たのは、ある意味、お正月らしいものであった。
四十八手・・。
芸者ガールと旦那さんがいろんなポーズで楽しんでいらっしゃる光景が、壁中に張り巡らされていた。
なぜ・・。
なぜ私たちは正月早々こんなところで、鬼のミイラを見て、フナを見て、更に四十八手まで見せつけられなくてはいけないのだ・・。
お土産に四十八手ハンカチを購入し、ため息をつきながら、鳥居をくぐって外に出た。
猿がいた。
ウキーウキーッと私たちを威嚇している。
もう驚く気にもならなかった。
この初詣がまずかったのだろうか、せっかく神様から四十八手も指南されたのに実践しなかった私たちがいけなかったのか・・。
その時一緒にいた彼とはその後別れるはめになってしまった。
桃太郎神社の御利益とは、一体なんだったんだろうか・・。

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