

SヤイリのYD−305と言うギターが有ります。
シリアルNo19790ローズのサイド&バック(3P)、
マーチンのD35っぽい感じのギターなんですが
先日仕入れたYDー302と比べるとちょっと高価なタイプ。
処が、302と比べて何だか元気の無い音、
音の深みが物足りないと言うか伸びがイマイチと言うか
澄み具合がイマイチというか・・・・。
ナンデかなーと疑問に思っていました。
ボディーにはなんら異常はないんですね。
弦高も適切で弾き易くネックも異常がない。
そこで、サドルを弄ってみる事にしました。
タスクのサドルを行きつけの店に買いに行ったのですが
マッチしたものが無かったのでなるべく今のサイズに近いものを
注文しておいてもらい、
そうは言っても思い立ったら直ぐにやらないと気が済まないので
汎用の厚さだけマッチしたものを購入してきました。
上の画像の様にオリジナルのものを使い罫書きを入れておきます。
コレを家庭用のリューターを使い罫書き通りに研磨していきます。
牛骨を使用したものなので研磨中は・・・臭い><;
あんまり焦らず少しずつ研磨していきます。
リューターの先は円盤状の鑢を取り付けてなるべく外周に近い所で
研磨していきます。
研磨するサドルは両側に罫書きを入れる方が良いです。
また、順番が前後しますが、
汎用サドルは完全な長方形では無い事が有りますから、
上下の見極めもしておきます。平らな場所に立てて設置面が
台とピッタリ当たる方を確認、置いた状態で擦って見たり回してみると
軽く動く方は上の研磨する方に向けます。
ブリッジに嵌めた際に底辺が歪だと音の伝達に関わる場合も考えられます。
研磨した方は弦の乗っかる方ですから、弦との接点が幅広では
音の伸びが悪くなるかもですし、
澄んだ音色を出す為の阻害要因にもなりそうですから、
適度なRをつける様に研磨します。
肝心な部分ですのでココは裏面が粘着シートになっている
コバックスのフィルム研磨紙の目の細かい
2〜3000番手位のタイプで仕上げます。
何度も確認し適度なRを作ってきます。
と言うのも元々着いていたサドルは
長年の使用で弦がサドルに食い込んでいて振動を
抑制していたんじゃないかと思われたからです。
また削る時には、ノーマル(弦高に不具合が無ければ)の
サドルの高さと加工中のサドルの高さを要所要所で比較しながら
削っていきます。
弦高を0.5mm落とすにはサドルを1mm削ると言うのが
一般的ですから調整をしたい場合はそれも加味して
加工します。
さて、加工を納得出来るまで行ったらブリッジに嵌めてみます。
嵌めこみが窮屈だったりした場合は差し込む方も
面を取ったり幅の調節をしたりしておきます。画像3つ目。
見た感じ・・・・イマイチかな?この後、再度調整をします。
元々のサドル、高さは良いのですが、上面がギザギザです。
目視でも測定でも均一に狙った状態になったので
弦を張ってみました。ここで実際に弦高を測って好みの範囲に入るか
確認し、ダメなら再度補正します。
高さだけ調整する場合は底辺の研磨になります。
実際一度調整しました。
弦高を2.5mmにする為に調整。
巻線(6・5・4・3)の弦高を均一に2・5mmにする為に、
トップ側もRの形状に注意しながら少し補正しました。
完成!さてと弾き心地や音色はどうなったでしょうかね?
試奏の前が一番ワクワクします。^^;
ハイ!!上手くいきました様です。
音が煌びやかになったようですし、何だか音圧と言うか迫力も上回って
伸びも良い様に感じます。
今回は大成功!っテ感じかな!(^^)♭
今回は差を確認する意味でも加工前に張ってあった同じ
ブロンズを張ってみましたが、
これでフォスファーに張り替えたらどうなるんだろう!?
ちょっと楽しみです〜!

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